2021年12月に放送・配信が開始され、タイで大ブームとなった「NOT ME」の魅力と、そこから見えるタイの現状を紹介したいと思います。
私はこれまでタイのBLドラマを見たことがなく、日本で一大ブームを巻き起こした『2gether』を見るタイミングを完全に逃してしまったため、最近のタイBLブームをやや冷めた目で見ていた。
そんな私の前に現れたのは、タイのテレビ番組制作会社兼タレントエージェンシーであるGMMTVが制作したオリジナルドラマ「NOT ME」だった。
「NOT ME」は、幼い頃に生き別れた双子のホワイトとブラックをアタパン・プンサワット(通称ガン)、ブラックの反社会的組織の一員であるショーンをジュンポン・アドキティポン(通称オフ)が演じている。
ロシアで暮らしていたホワイトは、父の勧めで外交官試験を受けるためにタイに戻るが、双子の兄ブラックが昏睡状態であることが判明する。
クロをこの状態にした犯人を見つけるため、シロはクロになりすまし、クロが所属する反社会的組織に入り、国家や企業などの不平等な制度や権力構造に立ち向かっていく。その過程で、シロとショーンの間に芽生える信頼と愛が描かれている。
本作の大きな要素は、2020年から活発化したタイ王室の改革を求める若者たちによる反体制デモである。
同年11月には、バンコクの警察署前に集まったデモ隊に対して、警察が塗料を含んだ水や催涙ガスを噴射するなど、一般市民に対する武力行使を繰り返した。
ドラマの中の警察などの武力行使に対し、「この国には法律がないのか?彼らは無実だ。たとえ有罪でも、法制度で裁かれるべきだ。そうでなければ、不公平だ」と訴えた。
「NOT ME」を見て、私のタイでのBL映画の概念が変わりました。
詳しくは下のページで紹介しています。
タイドラマ「not me」の魅力
ぜひ、みなさまもご覧いただけたらと思います。