日々のストレス解消や恋人とのデート、時には取引先との打ち合わせや宴会など、幅広い用途で利用される「居酒屋」。居酒屋で働く従業員は、接客や注文取り、料理の提供など、さまざまな仕事を同時にこなさなければなりません。そんな中、お客様の何気ない行動が実は歓迎されないこともある。
空のグラスを掲げて「お姉ちゃん、同じの!」と言う。
 酔っぱらうと、自分が飲んでいるお酒が何なのかわからなくなる人も多い。お代わりを頼むとき、「同じものを!」と言いがちですが、店員はこれが恥ずかしいのだそうです。
飲み放題のコースを注文して、最初の1杯の注文を取るときは、まだ酔いが回っていないからいいのですが、だんだん酔ってくると、注文の仕方が雑になります。

 林由紀さん(仮名・20代)は言う。大学生の頃、居酒屋でアルバイトをしていた。
 最初はお客さんがメニューを見て「レモンサワーください」「梅酒のソーダ割りください」と注文していたのが、次第に「お姉ちゃん、これと同じのがいい!」と言うようになり、「私も!」と他の人も続いて注文するようになった。と他の人もそれに続く。……
店員なのに、何を言っているのかわからない!”と。
3~4人までは「同じだ!」と言うかもしれないが、グラスの形や残っている飲み物の色、注文履歴を見れば分かることである。しかし、10人以上の飲み放題となると、”誰がいつ何を注文しているのか “を把握するのは不可能に近い。

 お客さんが酔っ払っていて、まともに注文が取れないことも珍しくありません。最悪なのは、グラスが空になっているときです。

空のグラスを持ち上げて、”同じものを!”と言うこともある。グラスが空っぽだから、何が入っているのかわからないんです」。”彼らはグラスの中身がわかるはずがない、だって空っぽなんだから “と言うんです。私は、『前に注文された飲み物をお伺いしてもよろしいですか?しかし、「前に注文した飲み物を頼んでもいいですか」と尋ねると 林は言う。「相手が何をやっているのかわからないんです」。

 林さんは、飲み放題のドリンクの注文を受けるときに身構えてしまうのだという。
宴会で食べた後の皿を片付けなければならないのは「迷惑」である。
 宴会が盛り上がると、料理の空いた皿が放置される。しかし、善意で片付けると「ありがた迷惑!」になってしまうことも。上司や周りの人に気を遣ってやっても、「ありがた迷惑!」になってしまうかもしれません。
上司や相手に気を遣ってそういうことをするのはわかるのですが・・・・・・。”
 山田美奈さん(仮名・30代)は、学生時代に居酒屋でアルバイトをしていた。彼女が働いていた店では、40〜50人の大人数での宴会が珍しくなかったという。彼女が本当にやめてほしいと思ったことのひとつに、こんなことがあった。
レストランが満席になると、空き瓶や空き皿があちこちに出てくるんです。会話をしながら飲食するので、皿が空になるタイミングは席によってかなり違うのですが、従業員としては、”食器を下げる順番が決まっている “ということが多いのです。

 また、従業員の立場からすると、お皿が「そこに置かれると他の作業の邪魔になる!」という場所に置かれることもあります。例えば、通路に置かれている場合は、置き場所を間違う可能性があります。例えば、通路に並べると、従業員だけでなく、お客様も誤ってつまずく可能性があります。しかし、空き瓶を片付けたり、廊下に置いておくのはまだいい方です。
 片付けるタイミングをしっかり見計らって行動していても、………。

「突然、秘書やボスが話し始めると、みんなそちらに集中してしまうんです。そうすると、料理を出すどころか、片付けもままならないことがあるんです。”